かつての勢いを失った百貨店業界において、ジェイアール京都伊勢丹が開業20周年を機に「今日における百貨店のあり方」を模索すべく始まったTEBACOプロジェクト。京都を拠点に活動するクリエイティブチームの一員として一年以上に渡る議論に参加し、コンセプトを作り上げていきました。1200年以上にわたり、最先端の感性に満ちた宮廷の人々と、暮らしを工夫しこなす町の人々が互いに影響を受け合い、豊かな自然と季節の移ろいを敏感に感じながら敏感に感じながら文化を育んできた京都。その本質を今日の暮らしという文脈で再解釈し、玉手箱を開ける時のようなワクワク感のある暮らしのアイデアを生み出す場所をTEBACOは目指しました。それは既存の店々のように一方的にモノを売るのではなく、お客さまとの交流を通じて互いの感性が高まっていくような場と人。玉手箱の紐をイメージしたロゴは、その結び目自身を表すというよりは、それを開けようとする人の気配や、ともすれば普通に過ぎてしまうような季節の変化にも能動的に楽しみを見出す心持ち、行為を表現しています。
ジェイアール京都伊勢丹|JR Kyoto Isetan
2017 – 2018
Coordinator: Isao Kitabayashi (COS KYOTO), Space designer: Hiromitsu Konishi (miso), Textile/costume designer: Takako Tashiro